自営業者・個人事業主がカードローンを利用する際の注意点とおすすめのカードローン
自営業・個人事業主はカードローンを利用しづらいといわれることがありますが、実際のところはどうなのでしょう?
自営業者もお金のやり繰りに困ることはありますよね。
仕事のお金でなくとも、生活費などのプライベートなお金を借りたいと思うことも多いでしょう。
ここでは自営業者がカードローンを利用する際に注意しておきたいポイントをご紹介します。
「自営業者にはどこの金融機関もなかなかお金を貸してくれない」と悩んでいる方は、ちょっとしたポイントを抑えておくことで審査に通りやすくなるかもしれませんよ。
あわせて、一般的な会社員のカードローン契約との違いや、自営業者向けカードローンやおすすめのカードローンもご紹介します。
窮地を救う資金が必要な方から、ちょっとしたお小遣いを借りたい人まで参考にしてみてください!
目次
カードローンの利用目的は?生活資金?事業資金?
自営業者がお金を借りる際にはっきりさせておきたいのが、「何のために借りるお金か?」ということです。
融資金の使用用途ということですが、仕事に使う事業性資金なのか、個人の生活費やレジャー費用なのかという違いです。
もし仕事用の融資が必要なのであれば、ビジネスローンや自営業者向けローンといった専用のローン商品を検討しましょう。
利用目的がプライベートな目的であれば、個人向けカードローン商品を利用することができます。
安定した収入さえあれば、自営業者であっても問題なくカードローンでお金を借りることができますよ!
また、消費者金融業者のカードローン商品の場合、使用目的が事業用資金であっても利用できる場合が多いです。
「個人のお金も必要だけど少し仕事にも使いたい」といった場合には便利ですね。
必要書類や収入証明書類はどんなものを用意すればいい?
通常の会社員などの給与収入の方であれば、カードローン申し込み時に収入証明書が必要となるのは希望利用限度額50万円以上か他社の借入額と希望金額の合計が100万円を超える場合からになります。
しかし、自営業者の場合にはこれ以下の希望金額でも収入証明書類の提出を求められる場合があることを覚えておきましょう。
カードローン商品によって必要となる提出書類は違ってきますが、以下のような書類はあらかじめ準備しておくと、申し込みから審査までがスムースに進みます。
・収入証明書類(所得証明書類)
確定申告書、青色申告決算書など
・事業計画書
・営業許可証
・受注書、請求書、見積書など
ものによってはすぐに準備できないものもあるかもしれませんので、各カードローン商品の必要書類は早めに確認しておきましょう。
在籍確認はどうやってする?固定電話が無いとダメ?
カードローン審査では「在籍確認」と呼ばれる審査過程が重要視されています。
申請された勤務先で実際に働いているかどうかを確認するもので、通常は勤務先に担当者が電話連絡を行います。
自営業者の場合でも、事務所や店舗があって連絡先電話がある場合にはそこへ電話がかかってくることになります。
しかし自宅など完全に個人で仕事をしている場合には、自宅への電話が在籍確認の代わりとなります。
ここで審査に少し影響するのが固定電話の有無です。
フリーランスの方などは、仕事のやり取りはメールやスカイプなどの通信アプリや携帯電話のみという方も多いでしょう。
現在では家庭に固定電話を持っていない方も多いかと思います。
「固定電話が無い自営業者だから審査に落ちる」ということはありません。
しかし、審査基準が少し厳しめになるということは充分あり得ますのであらかじめ心得ておきましょう。
例えば、携帯電話の応対にしても、普段仕事にも使っている番号ならばぞんざいな受け方をしませんよね。
うっかり友人からの電話をとるように対応するようなことがあってはいけませんね。
自営業者ならではのカードローン利用での注意点
他にもいくつか注意しておきたいポイントを挙げておきます。
希望借入額は低めに!
収入の安定度という面で自営業者は圧倒的に不利となります。
同じ年収で同じような生活状況の人でも、サラリーマンと自営業者では自営業者の方が融資可能額が低くなる傾向があることは否めません。
必要最小限の融資限度額を希望することが最善でしょう。
開業したばかりは審査に不利
カードローンの審査で最も重要視されるのが収入の安定性になります。
どんなに利益をあげていても、開業したての自営業者の審査は厳しくなります。
ましてやまだ初めての確定申告も済んでいないような状態ならば、審査落ちすることも仕方ないかもしれません。
逆に、自営業者であっても何年も安定した実績を積んでいる方であればカードローン審査も怖いものではありません。
自営業者がカードローン審査に通るポイントは収入が安定して継続しているかどうかなのです。
節税対策が裏目に出ることも
節税対策として様々な費用を経費として計上してる方も多いでしょう。
そうなると確定申告上は収入が少ないという見え方になります。
カードローンの限度額などは収入額によって影響を受けますので、節税対策しているために借りられる額が少なくなってしまったということもあります。
もちろんカードローンのために節税をやめるという必要もありませんので、自身の状況によって検討してみましょう。
利用条件に自営業者があてはまるか確認!
カードローン商品にはそれぞれ利用条件が定められています。
中には自営業者の利用ができないカードローン商品もあります。
基本的な条件ですので真っ先に確認しておきましょう。
一般的な会社員のカードローン契約とどう違う?
自営業者がカードローンの契約をする場合と、一般的なサラリーマンが契約する場合とでの違いをご紹介します。
収入証明書類の提出
通常ですと収入証明書類が必要となるのは、希望借入限度額が50万円を超える場合か、他社の借入額総額と希望借入額の合計が100万円を超える場合からになります。
しかし、自営業者の場合には希望上限額に関係なく収入証明書類が必要となる場合が多いです。
事前に申し込み条件として収入証明書類の提出を明示してある場合と、審査の段階で要求される場合とがあります。
在籍確認の方法
勤め人の方の在籍確認は勤め先に行われます。
しかし自営業者の場合には自宅が仕事場というケースも多いですよね。
自宅に固定電話があればそこで在籍確認ということになります。
携帯電話しか無い場合にはカードローン商品にもよりますが、収入証明書類以外に営業許可証や納品書、受注書などの書類の提出を求められる場合もあります。
不安な場合には事前に確認しておくことをおすすめします。
総量規制の対象となるかどうか
一般的な会社員が貸金業者から借りることのできるお金は、年収の3分の1までと貸金業法によって定められています。
自営業者は、事業資金としてならば年収の3分の1を超える金額でも借りることができるのです。
自営業者・個人事業主専用カードローンって?特徴は?
カードローンの中には自営業者専用カードローンがあります。
自営業者にとっては最も利用しやすいカードローン商品でしょう。
主な特徴を知っておきましょう。
事業用資金であれば使途不問
自営業者専用カードローンは基本的に事業用資金であればどんな使い方をしてもかまいません。
仕入れ代金に使おうが、従業員の給料の支払いに使おうがカード会社から何か指示が出ることはありませんし、使い途を報告する必要もありません。
実際には借りたお金を生活費に使ったとしても、返済さえ滞らなければ問題ないのです。
融資限度額は低め
近年の個人向けカードローンでは利用限度額1000万円までといった大型融資が可能なカードローン商品も多いですよね。
しかし自営業者向けカードローンは比較的限度額が低めに設定されています。
どうしても収入や経営の安定度という面でリスクがありますので仕方のないところでしょう。
大口融資が必要な場合には、銀行や日本政策金融公庫などからの借入れも検討してみましょう。
総量規制対象外となる
基本的に自営業者専用カードローンは総量規制の対象外となります。
個人向けローンであれば年収の3分の1までしか借りられませんが、それ以上の金額を借りることができる可能性があります。
もちろん審査がありますので、希望通りの額が借りられるとは限りません。
自営業者専用カードローン
代表的な自営業者向けカードローンをご紹介します。
プロミス「自営者カードローン」
融資額最大300万円までで、金利6.3%~17.8%(実質年率)の自営者向けカードローンです。
利用限度額内であれば出し入れ自由でプライベートな資金に使用することも可能です。
必要書類
収入証明書類(確定申告書、青色申告決算書または収支内訳書)
事業実態を疎明する書類(営業許可証、受注書、発注書、納品書、請求書、領収書など)
アコム「ビジネスサポートカードローン」
融資限度額300万円までで、金利12.0%~18.0%(実質年率)の自営業者向けフリーローンです。
業歴1年以上の個人事業主が対象となります(株式会社などの代表者は不可)。
即日融資も可能です。
必要書類
収入証明書類(確定申告書、青色申告決算書または収支内訳書)
アイフル「事業サポートプラン」
融資限度額500万円までの大型ローンです。
金利、年6.0%~18.0%で、「個人プラン」と「法人プラン」が用意されています。
必要書類
収入証明書類(確定申告書)
事業内容確認書(アイフル指定書式)
決算書2期分(法人の場合)
商業登記簿謄本(法人の場合)
オリックスVIPローンカードBUSINESS
融資限度額500万円までで、金利6.0%~17.8%の個人事業主、法人代表者向けのビジネスカードローンです。
資金用途は自由ですので、事業性資金用はもちろんプライベート用資金として使うこともできます。
必要書類
収入証明書類(確定申告書)
経営状況申告書(オリックス指定書式)
オリコCREST for Biz(クレストフォービズ)
融資限度額最大300万円まで、金利年6.0%~18.0%の個人事業主専用ローンです。
法人の代表者は対象外となり、事業に関する資金の借り入れに限られます。
高額融資を希望の場合には、融資額最高1000万円までの証書型ローン「ビジネスサポートプラン」もあります。
必要書類
収入証明書類(確定申告書、青色申告決算書または収支内訳書)
「事業状況の確認」書面または借入計画書等(オリコ指定書式)
ビジネクスト「事業者ローン」
融資限度額最大1000万円まで可能な法人・個人事業者向け大型ローンです。
「ビジネスローン」と「カードローン」があります。
必要書類
収入証明書類(確定申告書、原則2年分)
登記事項証明書(商業登記簿謄本、法人のみ)
決算書(法人のみ、原則2期分)
自営業におすすめのカードローンは?
自営業専用でなくとも、自営業者が利用しやすいカードローンをご紹介します。
消費者金融系
プロミス「フリーキャッシング」
金利年4.5%~17.8%と大手消費者金融の中でも低金利が魅力のプロミスのカードローンです。
利用限度額500万円までで、個人事業主の方は事業費として使用することも可能です。
アコム「カードローン」
800万円までの大型融資可能なカードローン。
金利年3.0%~18.0%で即日融資も可能です。
アイフル「キャッシングローン」
融資限度額800万円までで、金利3.0%~18.0%(実質年率)のカードローン。
またアイフルを初めて利用する方には、WEB申込み限定で金利年4.5%~9.5%の「ファーストプレミアムカードローン」もおすすめです。
SMBCモビット「モビットカード」
最大800万円までの融資が可能なカードローンで、金利年3.0%~18.0%。
パソコン・スマートフォンから即日融資可能な「WEB完結」サービスは、電話連絡なし、郵送物なしで人気です。
銀行系
三菱UFJ銀行「バンクイック」
金利年1.8%~14.6%という銀行ならではの低金利が魅力の個人向け銀行カードローンです。
融資限度額最大500万円で、最短即日融資も可能です。
新生銀行「レイク」
銀行系カードローンでは珍しく無利息サービスがあります。
融資限度額500万円までで、金利年4.5%~18.0%。
楽天銀行「スーパーローン」
金利年1.9%~14.5%で最大融資額800万円という大型個人向け銀行カードローンです。
ネットバンクならでは利便性の良さやポイントサービスなどが人気です。
みずほ銀行「カードローン」
融資限度額800万円まで、金利年2.0%~14.0%の個人向け銀行カードローンです。
みずほ銀行の住宅ローンを利用している方は金利優遇のサービスがあります。
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