総量規制対象外になるの?自動車ローンに関する基礎知識まとめ
車を一括払いで買える人はかなり少ないと思います。金額が高く、しかも何年も使い続けるものですから、自動車選びは慎重に行いたいものです。
しかし、自動車を購入する際に選ぶのは車だけではありません。手元に十分なお金がないなら、どこかからお金を借りなくてはいけません。
ここでは自動車ローンについての基礎知識と、総量規制対象外として扱われる理由について解説します。
目次
ローンを組む前に・・・総量規制について理解しよう
自動車ローンを借りる時に気になるのは総量規制ですが、自動車ローンは総量規制の対象外となります。詳しく見ていきましょう。
総量規制って何?
総量規制とは2010年に始まりました。貸金業者に対して定められたもので、年収の3分の1以上の貸し付けは禁止されています。
この規制が施行された背景には、多重債務者の増加が深刻な問題となったというのがあります。
債務者が借りられるお金を制限できれば、無理な借り入れや身の丈に合わない浪費を防げる、借金問題は改善に向かうだろう・・・という目的があって作られた規制です。
万が一、貸金業者が年収3分の1を超える貸付を行った場合は、行政処分の対象となってしまいます(利用者に対する罰則は特にありません)。
しかし、総量規制は全ての貸付に適用されるわけではなく、貸金業法ですから、対象となるのは貸金業者のみです。大手で言うならプロミスやアコム、ノーローンなどが該当します。
同じ貸金業者だと思われることが多いですが、レイクに関しては新生銀行のカードローンとなりますので対象外です(ただし、銀行=低金利という法則には当てはまらないので注意してください。レイクの金利は4.5~18.0%なので、貸金業者との違いはありません)。
総量規制は貸金業者に限ったことなので、銀行や農協といった金融機関は総量規制が適用されません。よって、自動車ローンのように使用目的が限定されていない貸付であっても、年収の3分の1という基準はありません。
借入が制限されるのは債務者にとって不利に思えますが、お金の借り過ぎは、債務者に重くのしかかっていきます。この規制によって、早い段階で専門家への相談を促すことができ、早期解決にも繋がると考えられます。
自動車ローンと総量規制
自動車を購入するとなれば、年収の3分の1どころか年収の半分にも達することがあるでしょう。他の借金もあった場合はとてもじゃありませんが、総量規制内で自動車ローンを組むことなどできません。
でもご安心ください。自動車ローンは総量規制の対象外となっています。自動車ローンが総量規制対象外となる理由は、返済不可となった場合でも自動車という担保があるからです。
個人で借りる借金の多くがその人の信用を前提とした無担保保証となります。無担保保証の場合は債務者がお金を返せなくなったら手の打ちようがありません。
しかし、自動車ローンのように担保がある場合は総量規制を超えた貸付でも回収しやすくなります。
同様の理由で有価証券や不動産を担保にした貸付も総量規制対象外となっています。もちろん住宅ローンも総量規制の対象にはなりません。
借入が可能なだけであって、審査に通るとは限らない
自動車ローンは総量規制の対象外ではありますが、別のところから借入をしている場合、自動車ローンの審査に落ちる可能性があります。
いくら自動車を担保にできると言っても、買値と売値には数十万円以上の差がありますし、年数の経過と共に車は古くなっていきますから、価値も下がっていきます。
つまり、担保のある借り入れでも、申し込んだ人のお金の使い方や経済状況といった一定の審査基準はあるのです。
例えば、消費者金融から借入限度額いっぱいまで借入している場合などは、返済能力が疑問視される可能性は高いと考えてください。
もし、金融機関が危険だと判断したら、審査に落ちる、あるいは保証人を求められます。
そもそも自動車ローンってなに?
自動車の購入を目的とした借金のことを自動車ローンといいます。ローンとは貸付金という意味なので住宅ローンも「住宅の購入を目的とした貸付金」ということになりますね。
自動車ローンのほかに、「マイカーローン」や「オートローン」と呼ばれることもあります。
銀行で自動車ローンを組んだ場合の年率はだいたい2~3%。消費者金融などのキャッシングに比べるとかなり金利が低いです。
これは、車の購入費用のためという限定的な使用用途になるためです。消費者金融は18%とかですから、ものすごく大きな差になりますね。
自動車ローンは新車限定なの?
自動車ローンは制度上、新車でも中古車でもローンを組むことは可能です。
こちらも年率はとても低くなっています。
ただし、中古車ディーラーでローンを組むと金利が高くなってしまうので、銀行の自動車ローンを検討することをおすすめします。
バイクと言っても原付スクーターから大型バイクまで様々。高いものであれば普通自動車以上の値段になることもありますから、自動車ローンを上手く活用してください。
ただし、個人間の売買である場合は新車、中古車問わず自動車ローンの対象外になってしまいます。
専業主婦でもローンを組める?
専業主婦がローンを組むのは簡単ではありません。もしも可能であっても、連帯保証人が必要になります。
この場合、多くは配偶者である夫が保証人になると思いますが、それならはじめから夫名義でローンの申込をしたほうが、審査の通過率は高くなります。
自動車ローンはどこで・どうやって借りることができるの?
自動車ローンは様々な金融会社が扱っています。
具体的には銀行、信販、JAや信用金庫、保険会社などが自動車ローンの借入先として考えられますが、その一方で消費者金融会社では自動車ローンを取り扱っていません。
また、自動車購入の際にディーラーでそのままローンを組むことも可能ですが、ディーラーで組んだローンは年利が非常に高くなります。
時期によっては10倍近く高くなることもありますので、くれぐれも注意してください。
可能な限りは他の金融会社からの融資を直接受けてください。
自動車ローンを契約するまでの流れ
では、次にどのように自動車ローンを組むかを解説します。
①金融機関に申し込むための準備
まず、自動車の購入を決めます。「購入を決める」といっても実際に契約してお金を支払うわけでは無く、見積書をもらうなど「使い道が決まっている」と証明できる状態にしておくという意味です。
ディーラーには、金融業者にローンを申し込む旨をあらかじめ伝えておいてください。
※仮審査の段階では、見積書などは不要とする金融機関もあります。
②ローンの審査を申し込む
そして、自動車ローンを組むために金融機関へ審査の申し込みをします。直接来店しての申し込みの他に、ネットからでも手続き可能です。
申し込みの際は個人情報の他に希望する借入金額などの項目を埋めていきます。
車を買う時は全てをローンで負担するのか、一部は自己負担するのかも考えどころです。もちろん、自己負担の割合を大きくしたほうがローンの負担は軽くなりますので、返済プランをシミュレーションした上で検討していきましょう。
申し込みが完了したら、あなたに自動車ローンの貸付を行うかどうか、金融機関による審査が行われます。
自動車ローンは大金の借り入れとなるため、返済能力が高い人ではないと審査は通過できません。よって、自動車ローンの審査は、原則として資金用途が自由なキャッシング(カードローン)よりも厳しいものだと思っていてください。
審査で重要視されるのは年収だけでなく、その安定性ですから、継続的に稼げていることの証明が求められることもあります。また、過去の借入状況や雇用形態なども確認されます。
審査期間は数日~1週間となります。審査結果のお知らせは、電話かメール、郵送のいずれかになります。
③正式に契約する
審査に無事通過したら金融機関と正式に契約、借り入れしたお金はあなたの口座を通してディーラーに振り込まれます。これで、車を購入するための手続きは完了となります。
自動車ローンを選ぶときの注意点
自動車ローンは年率が低いですから、どこを選んでも変わらないように思います。しかし借りる金額が大きいため1%の差であっても軽視できません。
特にディーラー経由でローンを組むと年利が8~10%が相場となるので注意しましょう。
ディーラー経由の自動車ローンは、金利が高い分、比較的審査には通りやすい傾向があります。銀行の審査に落ちてしまった場合は、こちらのローンを検討することになりますので、いかに早く完済するかを考えなくてはいけません。
まとめ
自動車ローンを組むなら、ディーラー経由で信販会社と契約する前に、まずは銀行を当たってみましょう。審査の申込はネットからでもできますので、手間はかかりません。
詳しいことが知りたいなら、直接窓口へ行けば相談にも乗ってくれるでしょう。
自動車ローンは総量規制対象外ではありますが、借金であることには変わりありません。利息を含めた返済額の確認、できる早く完済するための計画を立てることが大切です。
まずは、収入に見合った車の予算から決める必要がありますね。
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